Floriental Times
FF5小説メイン同人サークル Floriental のブログ
本歌取り ~二次創作同人の危機~
日本の和歌の作成技法に、本歌取り(ほんかどり)というものがあります。
簡単にいえば、先人の作品を素材にして新しい作品を作ること。
云わば『二次創作』。
……本歌取りのルールについては幾つかあるのですが、
『誰でも知っている古歌』『引用は多すぎず少なすぎず』『古歌と違った独自の情緒を詠む』
というのが基本的かな?

日本のオタク文化で二次創作が盛んなのも、こういった古典的背景があるからだと、私は思います。

でも、いまそれが結構危ない状況にあるんですよね。

ひとつはTPP(Trans-Pacific Partnership 環太平洋戦略的経済連携協定)。
これは、知っている方も多いと思います。
日本の法律では、著作権侵害(著作権法第119条)の刑事罰は親告罪。親告罪というのは、著作権の権利者が告訴しない限り、摘発・逮捕されない。
つまり、私がFF5の二次創作小説を書いて不特定多数に公開しても、株式会社スクウェア・エニックスに告訴されなければ罪にはならない。
ちなみに、著作権侵害には損害賠償といった民事責任が発生するのですが、どうもこの賠償金額は弁護士費用にも満たないような微々たるケースが多い模様。
それがいま、TPPでアメリカ側から「警察などに権限を与えて非親告罪化+民事で法定損害賠償の導入をしろ」とかいう要求を突きつけられている。
まず非親告罪化。これをやられると、権利者以外の第三者からの告発や警察の勝手な判断で、二次創作作家が摘発・逮捕される。
で、法廷損害賠償。権利者が実際にどれだけ損害を受けたかの証明がなくても、裁判所が賠償金額を決められる制度で、アメリカレベルだと1作品あたり750ドルから15万ドル。今日の為替レート約78円で換算すると、58,500円~1,170万円。
……下手すると法廷損害賠償だけで、青木ヶ原樹海ルートに行きたくなる。
民主党の執行部やみんなの党は積極派ですが、反対派・慎重派の国会議員が多いので議論になっています──けど、アメリカ大統領が今年中の最終妥結を目指しているので、日本の総理や周辺が暴走気味。
7月22日2時21時付の日本経済新聞・電子版には『アメリカ通商代表部(USTR)のカトラー代表補は、日本経済新聞との会見で、TPP交渉への日本の参加について「事前協議に期限は区切っていない」と述べた。』とありましたが。アメリカも大統領選を控えているせいか、意見が割れている模様。
※USTR代表補、TPP交渉事前協議「期限設けず」
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM2101S_R20C12A7MM8000/

あとACTA(Anti-Counterfeiting Trade Agreement 偽造品の取引の防止に関する協定(仮称))。
……コレ日本でやる前にアジアの大陸某国のコピー商品や勝手な商標登録とかを先にどーにかしろって全力でツッコミたいんですが……提唱者が2005年当時の総理……「自民党をぶっ壊せ!」などと言って国民をノリノリにさせながら日本をぶっ壊したのち隠居しちゃったライオン頭……。
まず、この協定は既に、2011年10月1日に日本の外務大臣が署名しています。国民の承諾を一切得ないうちに。しかも東京で。大手マスコミはACTA関連の報道らしい報道はほとんどしていない模様。
ただ、現在のところ日本は批准(国家が最終的に確認して同意する手続き)していないので、まだ国内法と同等の扱いにはなっていません。※優先順位は日本国内法よりも国際協定・条約が上。
こちらはインターネット上の問題が大きいかもです。
かなり判りやすい動画があるので、説明として御覧下さい。(削除されないことを祈る)

http://www.nicovideo.jp/watch/sm16880831
二次創作同人的に考えると、どうもオフライン同人関連をACTAに組み込み切れなくてTPPに持ち込んで、残りとオンライン同人関連をACTAでやろうという雰囲気。
無料の二次創作がアウトなら、当然ダウンロードショップなどの有料の二次創作もアウトになると考えていいでしょう。
反対運動の署名サイトがネット上にありますが、ネット署名を行う際は、個人情報を抜かれる覚悟を持って行って下さい。
……とにかく確実性の高い情報を探すのが大変というか……本当に偶然見かけた記事を読まなければ、私も全く知りませんでした。
どうやら交渉自体が秘密裡に進められたんですよね。今年の2月11日にはEU各国で、怒った国民による一斉デモが起きました。発効すれば間違いなく言論統制される条約ですからね、普通なら反対しますよ。
ちなみに言いだしっぺの日本政府は、大手マスコミとグルになって国内向け情報の出し惜しみを決め込んでいる模様。
(東日本大震災発生当時の頃を彷彿とさせるな。事実上の情報操作)

そもそも二次創作自体がグレーゾーンの中での活動ですし(某ネズミ関係は確実に黒ですが)、TPPもACTAも直接的に二次創作を攻撃しているわけではない。云わば拡大解釈。
でも、権限を持った誰かが勝手に拡大解釈して、自己の利益のために二次創作作家を告発・摘発・逮捕する可能性はゼロじゃない。親告罪では不可能でも非親告罪だと可能になる。
1999年に発生した『ポケモン事件』は、任天堂が作者に警告をせずに警察へ通報・警察は暴力団などの組織的犯罪だと思い込んで大げさな捜査……でしたしね。これでTPPやACTAの“バックアップ”を得たらと思うと、危機感を覚えます。(被害届を出す前に社員を同人誌即売会に行かせたなら、そこがどういった世界なのかくらいマトモに把握して欲しい)
……夏コミ直前で皆さんお忙しいと思いますが、今後の動向を注視したほうがいいかもです。

テーマ:同人活動 - ジャンル:サブカル

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